もう迷わない!管理者が知っておきたい退職ユーザー管理Tips
2024.12.02
こんにちは。Garoon カスタマーサクセスチームです。
「Garoonシステム管理の基本解説セミナー」という動画では、日常的な管理作業のひとつとして、退職に伴うユーザー削除、または、ユーザーの使用停止(以降、ユーザー停止といいます)について紹介しています。
本記事では、ユーザー削除とユーザー停止の違い、選びかた、影響範囲、ユーザー停止を選んだ場合の対処のコツについて、さらに詳しく解説します。
退職したユーザーの扱いに悩まれていた方は、ぜひ参考ください。
<目次>
1.ユーザー削除と停止の違い、選びかた
ユーザー削除と停止は、すぐにデータを削除するかどうか、で選ぶのがポイントです。
それぞれの特徴を、以下に見ていきましょう。
■ユーザー削除
ユーザーアカウントとサービスのデータを、すぐに削除する方法です。
退職など、今後はcybozu.comを利用しないユーザーの手続きに適しています。
手順の詳細は「ユーザーを削除する」を参照してください。
参考となりますが、ユーザーデータの削除は、1日のうちで自動的に削除する時間帯を指定できます。初期設定は、23時から翌日3時です。手順は「ユーザーデータの削除時間を設定する」を参照してください。
■ユーザー停止
ユーザーアカウントを一時的に無効化する方法です。
休職や出向など、一時的にcybozu.comを利用しないユーザーのアクセスを制限する場合の手続きに適しています。
手順の詳細は「ユーザーを使用停止にする」を参照してください。
退職したユーザーに対して、すぐに削除を行わずに、しばらく停止に留めておくのも有効な方法です。
例えば、以下のようなケースの場合は、しばらく停止中で様子を見てから、削除を行う運用がおすすめです。
- ユーザーデータの削除処理中はGaroonへの負荷が高くなり、業務に支障をきたす恐れがある。
そのため、ユーザーがGaroonを使用しない夜間帯や長期休業中にユーザー削除を行いたい。 - 該当ユーザーの退職によって業務影響がないかどうか、データの保存期間を設けたいと考えている。
そのため、数か月後や一年後など、影響がないと判断できたタイミングでユーザー削除を行いたい。
ユーザー削除と停止については、どちらの方法であっても、Garoonを含むcybozu.comへのアクセスを制限できる点は同じです。違いは、すぐにデータを削除するか、あとでデータ削除をするかです。なお、もしユーザー停止後に削除しない場合は、データが残り続けます。
この点にご注意いただき、ユーザー削除と停止のどちらにするかを選択してください。
2.ユーザー削除と停止のそれぞれの影響範囲
ユーザー削除と停止は、すぐにデータを削除するかどうかが異なるとお伝えしましたが、影響範囲にも違いがあります。
Garoon管理者の視点で、3つのポイントに絞って以下にご紹介します。
- 残るデータ/残らないデータの違い
- ユーザーを復元できるかどうかの違い
- ユーザーの表示名の違い
①残るデータ/残らないデータの違い
ユーザー削除では、一部のデータが残り、ほかは削除されます。
ユーザー停止では、すべてのデータが残ります。
ユーザー削除の処理によって削除されるデータ/削除されないデータの詳細は、「削除されたユーザーに関するデータの処理」でご確認ください。
②ユーザーを復元できるかどうかの違い
ユーザー削除では、アカウントを復元できません。
ユーザー停止では、アカウントを復元できます。
ユーザー停止は、アカウントの情報が残り続けます。
そのため、休職や出向からメンバーが戻った際や、もし退職を取りやめることになった場合に、ユーザーの使用状態を「使用中」に戻すことが可能です。
③ユーザーの表示名の違い
ユーザー削除では、表示名が変わります。
ユーザー停止では、表示名が変わりません。
ユーザー削除では、ユーザー名の後ろに「(削除されたユーザー)」が自動で付きます。
Garoon管理者がユーザー削除と停止のどちらを選ぶか迷った場合は、上記の3つの違いにもご留意ください。特にユーザー削除の操作は取り消せないため、慎重に行う必要があります。
なお、ユーザー停止を選ぶ場合、下記の点が運用上の課題になることが考えられます。
①においては、データが残り続けること
②においては、アカウントが残り続けること
③においては、表示名が変わらないこと
それぞれの対処方法については、次章でご案内します。
3.ユーザー停止にする場合の対処Tips
ユーザー停止を選ぶ場合、データを一定期間保持するため、ディスク使用量が変わらない等の問題があります。それぞれ以下の対処方法を参考にしてください。
■ディスク使用量を減らしたい
cybozu.comはユーザー数に応じて、環境全体で使用できるディスク容量が定められています。
退職したユーザーの情報を削除せず残しておくことで、ディスクの使用量が減らないことに不都合を感じられる場合は、早めにユーザー削除を行うことを検討しましょう。
参考となりますが、Garoonのディスク使用量を減らすには、添付ファイル領域に保存されている、添付ファイルや不要なメールを削除することが効果的です。また、ディスク使用量を減らすのが難しい場合は、ディスク増設(有償)も可能です。
詳細は「ディスク使用量を減らしたい」、「ディスク増設」を参照してください。
■スケジュール等の一覧に停止中のユーザーも表示されるので、非表示にしたい
例えば、スケジュールでほかのユーザーの予定を一覧に表示した場合、停止中のユーザーも表示される仕様です。
停止中のユーザーを非表示にしたい場合は、利用するアプリケーションを制限することで一覧上に表示されないようにしましょう。手順は「利用を許可するアプリケーションを変更する」を参照してください。
ただし、利用するアプリケーションを制限しても、「アドレス帳」の「ユーザー名簿」に表示される停止ユーザーは、非表示にできないのでご留意ください。
■停止中のユーザーであることが分かるように表示名を変更したい
ユーザーの使用状態を利用中から停止中に変えても、表示名などのユーザー情報は変わりません。そのため、ほかのユーザーから見た時に、その人が停止中かどうかを判別しづらい、と感じることがあるかもしれません。
停止中のユーザーを表示名だけで判別できるようにする方法はあります。ユーザー情報を変更して、表示名の前か後ろに「(Inactive)」や「【休職中】」などの表記を追加してみましょう。例えば、表示名を「田中 太郎」から「【休職中】田中 太郎」のように変更することで、停止中のユーザーを判別しやすくなります。
参考となりますが、複数のユーザーを停止中にしている場合、CSVファイルの入出力で一括変更することも可能です。手順は「ファイルを使ってユーザーや組織などを追加または変更する」を参照してください。
4.さいごに
ユーザー削除と停止の違いや選び方をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ユーザー停止と削除は、それぞれに異なる目的と効果を持っています。
そのため、機能の違いを理解して、自社にとって適切な方法を選択することで、Garoonのユーザー管理業務の判断の一助となれば幸いです。
Garoonカスタマーサクセスチーム