「現場を笑顔にする情シス女子」
2014.02.13
あなたの部署にもいるかもしれない「情シス女子」。彼女たちはどんなことを夢見、どんな想いを抱きながら日々働いているのでしょうか?
2014 年より「グループウェアNEWS」の新たな取り組みとして「情報システム部門の女性の活躍を、世の中に伝える」という企画を開始しました。流行りの"理系女子"、サイボウズ プロモーション担当の大滝が、企業の情報システム部門で働いている女性に、システム部門で働く喜びと苦労、忘れられないプロジェクト、将来の展望などをインタビューします。
記念すべき第1回は「ご利益のあるほっぺた」をお持ちの、不動産業界で働く新卒4年目の情シス女子さんを取材してきました。ほがらかな雰囲気とは裏腹に、現場に足繁く通い、情シスならではの目線から業務改善を支援したいという熱い想いを秘めた女性です。それではどうぞ。
本日はお時間いただきましてありがとうございます。まず最初に、情報システム部門に配属された経緯と現在の業務を教えていただけますか?
新卒入社し、はじめに配属された場所がシステム部門でした。弊社に配属先を選択する制度はなく、自分の意思ではありませんが、大学で情報系専攻だったのもあり、配属されたのだと思います。
現在は、社内のアプリケーション開発業務を担当しています。
担当するシステムをいくつか持たせて頂き、その保守運用、トラブル対応を手がけています。ユーザーの要望にこたえるために、要件を詰めてシステムの改修を行う、といったことをしています。
社内のシステムは、パッケージで管理しているものもありますが、スクラッチで開発しているものも多いです。
業務ではどんなアプリケーションを開発しているのでしょうか?
いままでは社内システムを作ることが業務の中心だったのですが、ここ最近は、お客様にも自分たちのシステムを使っていただき、サービスの向上につなげようという動きが出ています。社内用のシステムに蓄積された情報を、お客様が直接確認できるシステムなどを最近まで開発していました。
営業支援に近いような動きですね。売上に大きく影響するような事業に関わっていらっしゃるのですね。そのぶん、やりとりする関係者の数も多そうです。
そうですね。弊社の情報システム部は、事業の設計部分に深く入り込んでいると聞いています。開発は関係者と話し合いながら、システムの仕様を決めていくところが一番大変です。
大きいシステムになればなるほど、関わってくる方や部署が増えていきます。そうなると各部署のやりたいことがぶつかるんです。お客様の要件を聞くと、別の部署の要件を満たすことができない、という場合も勿論あります。その落とし所をどこにするかは、情シスがまとめていかなければなりません。
何を優先して考えるべきか、コストなのか、導入のはやさか。会社全体の利益を考えたときに、どこまで手をかけるべき領域なのかといった、経営層寄りの視点も持たなければなりません。その判断をしていくのは難しいです。でも、楽しいところでもあります
実際に情報システム部門は何名いらっしゃいますか?
グループ会社全体のシステムを、システム部で見ています。
4000名弱くらいに対して27名という感じです
そんなに多い感じはしませんね。
そうですね。また半数近くが女性です。情シス女子って、結構多いですよ。
そうなんですね!
仕事での忘れられないエピソード
今までの業務で印象に残っているものはありますか?
初めての開発プロジェクトで、システムがカットオーバーした時が一番印象に残っています。他のシステムとは思い入れがちょっと違います。
お客様からの発注を受け付けるシンプルなもので、パッケージ製品も色々見たのですが、スクラッチで一から開発をしました。
開発にはどのくらい時間がかかったのでしょうか?
10ヶ月くらいですね。初めての経験でしたので、システムをどういう手順で作るかもわからず、対象の部署でやっている業務も全く知らないという状態でした。
私と一緒にプロジェクトに携わった上司はシステムの経験もあり、その部署の業務についても熟知されている方だったので、進行自体はスムーズだったのですが、私自身がついていけなくて...私を置き去りにしてどんどんプロジェクトが進んでいく、という状況が多発し、個人的にはすごく大変な思いをしました。その場で聞くだけじゃ追いつけなくて、上司に聞いたり自分で調べたり、会議の後にもう一度その部署のところに戻り質問させていただいたりしました。
大変だったという思いは強かったですし、反省点もたくさんあるのですが、最後カットオーバーしたときに、自分の大きなステップを一歩踏み出したなという実感がありました。私が手がけたシステムだけでなく、社内の他のシステムに対しても理解が深まりましたし、自分の担当領域に対する知識や経験という意味では、とても大きな経験だったと思っています。
何気なく使っているシステムにもそんなエピソードがあるのですね。システムに対して愛情をもって接したいと思いました^^
現場の方から、ここがよくなったよ~など言われたりしますか?
そうですね、なかなか言ってもらえないけど~...もちろんそういう声もあります!そんな時はすごく嬉しいです!システムについて説明した時に「おお~!」って声があがったり、システムの改修を行って「すごい使いやすくなった」などと言われると、やってよかったと感じます。やりがいを感じる瞬間です。
逆に要望を言われることもあります。私が営業さんと一緒にお客様のところに行き、システムの説明をすることもあるのですが、その際にお客様から直接言われることが多いです。その回答の仕方も結構難しいのです。システム的なところというよりは、要望に応えることで今後の仕事につながるのか、といった事業の背景まで把握したうえで話に行く必要があります。
単純にシステムのことがわかっていればいいというわけではないので、そこも難しいところのひとつであり、面白いところだとも思っています。
システム屋さん、というだけではないところが、面白いのですね。
会社の中のシステム部の位置づけとして、各部署に求められているシステムを作るという役割から、少しずつ発展していこうという方針になってきています。
営業支援的な動きもしますし、業務フローの整理も行います。効率的に回っていない部分への改善提案のような、システムからはみだすような部分も、現場に入ってやっていきましょうという方針に切り替わりつつあります。
それはすごく面白いことだなと思っています。
いまは、業務整理のプロジェクトも持たれているのですか?
はい、いままさに業務分担がうまく出来ていない部署がありまして、担当しています。システムをいれるというのも解決策のひとつとしては考えていますが、システム以前に人の仕事の仕方をきちんと見させていただいて、改善提案を行うつもりです。
整理する対象の部署に座席を置いて、業務を一緒にやりながら、現場の方の話を聞いて改善を進めていくという方もいらっしゃいますね。
企画業務に近いお仕事もあるのですね。システム屋さんから業務改善チームへ...流れが切り変わったきっかけは何だったのでしょうか?
現場の方々だけでうまく業務改善できればいいのですが、外側の一歩引いたところから業務の設計をしていく人が必要だね、という要望が多くの部署からありました。業務改善は主に企画部が進めていくものですが、グループ全部のシステムを管理し、事業の背景を把握しながら業務にあたっている情報システム部も、広くグループ全体や事業を見ているので、かなりいい立場にいるじゃないか、という気付きがあったんです。
要件を論理的につめて、情報を整理し、漏れなく組み立てていく考え方は、システム部独特のものではあるのですが、システム部以外の、例えば事業の整理に対しても情シスのノウハウを広げていければ、会社にとっていいことだと感じていただけているようです。
すごい...!どんどん活躍の場が広がっていきますね。今後の夢や展望についてもお聞かせいただけますか?
はじめから情報システム部門に入ったので、会社を広く見ることができました。そういう意味では自分はとても良いポジションにいるのだと思います。
でも、実際にうちの会社のお客様がどういう方々なのか、現場で何が起きているのか、そういったことは全然知らないままなんです。現場を実際に体験したいという気持ちもあるので、お客様と直接関わって稼いでくる部署にも、いつかはいきたいと思っています。
ということは、3年後は、営業ですかね?
いけますかね、どうなんだろう~
情報システム部から営業。新しいキャリアですね!
システムも楽しいので、しばらくこのままでもいいと思っています。
こうしたい、という思いが強くあるというよりも、求められるところにいってそこで頑張りたい、いままで培ったものを発揮したいと思っています。
情シス女子から営業女子に...これからが非常に楽しみです。最後にこれからの自分の成長を考えた際に、どんな上司の下で働いていくのが理想か、お聞かせいただけますか?
私は上司に手厚くフォローして欲しいというよりは、まずは自由にやらせてほしいと思っています。でも、わからない時や困った時、軌道修正をしていただかなければならない時もあるので、つかず離れずというか...ちゃんと見ているけど、一歩引いている、というのがいいなと思っています。
ここは君に任せたからやってねというスタンスでいて欲しいし、そんなふうにこれからも仕事を任せてもらいたいです。
ありがとうございました。引き続きご活躍を楽しみにしております!
ありがとうございました~^^
あなたの部署の情シス女子を、こちらで紹介しませんか
ガルーンチームでは今後も、「情シス女子」の活躍に注目してまいります。情シス女子の取材を受けたい、自分の部署の情シス女子をぜひ紹介したい、というお客様がいらっしゃいましたら、サイボウズ(csplan@cybozu.co.jp)まで、お問い合わせください。
サイボウズ プロモーション担当 大滝 空