情シスひとりで悩むな。cybozu.com developer networkがあるじゃないか
2014.05.12
2011年に「kintone」がリリースし、サイボウズのサービスが、お客様の業務へとより深く組み込まれていくようになりました。その流れを受け、業務システムの構築を担うエンジニアの方々の存在が、サイボウズにとって非常に重要となっています。
そこで、「kintone」の開発を行うエンジニアの方々を支援する「cybozu.com developer network(以下、developer network)」というサイトを、この春に開設いたしました。
この「developer network」の発起人である「初代 kintone プロダクトマネジャー」と「元情シス」の顔を持つサイボウズ システムコンサルティング本部の後迫に、「developer network」の魅力やシステム部門の方向けのおすすめの使い方、また今後の展望について、インタビューしました。
(インタビュワー:サイボウズ プロモーション担当 大滝 )
様々な業種業態のお客様の業務を支援していくために、「kintone」の可能性を広げたい
本日はお時間いただき、ありがとうございます。早速インタビューに移らせていただきます。まずは、「developer network」の概要について、お聞かせいただけますか。
はい、こちらこそよろしくお願いいたします。
「developer network」は、「kintone」の開発に関する問題をすぐに解決したい、というエンジニアのためにオープンしたサイトです。
「kintone」は「チームワークを支援するプラットフォーム」です。業務基盤として「kintone」を使い、お客様の業務の改善を、いままでにない圧倒的な早さで実現していただけることができます。あらゆる業種業態のお客様がいらっしゃいますが、それぞれの業務に沿ったシステムを「kintone」で実現していくためには、「kintone」の開発基盤としての可能性を、広げていかなければなりません。
そこで、無償で課題を解決したいエンジニアを対象とし、エンジニアのスキルアップの場として活用いただきながら、「kintone」の可能性をエンジニアの方々に模索していただくために、本サイトを設立しました。
「developer network」では、以下のコンテンツを用意しています。
1. コミュニティを通じてデベロッパーに質問する。
オンラインコミュニティに参加し、Q&Aスタイルで「kintone」の技術周りに関する情報交換が行えます。
2. 開発者ライセンスを申し込める。(1年間無償)
情シスが手がけるシステムは数ヶ月の期間を要するものが多いので、開発する基盤を無償で用意しました。
3. Tipsやサンプルでノウハウを学習する。
APIドキュメントだけではわからない、つまずくポイントをkintoneエバンジェリストさんや、サイボウズのスタッフが定期的に掲載します。
ありがとうございます。「developer network」の特徴についてもお話いただけますか?
「developer network」の特徴は、「コミュニティ」と「開発者ライセンス」の存在です。
「コミュニティ」は、エンジニア同士が課題を解決し合う場です。「developer network」のメンバーの中で課題を共有し、メンバー間で解決することで、より良い開発を素早く進めていくことができます。
コミュニティで上がる質問に対し回答を行うエンジニアは、サイボウズの社内のエンジニアだけではありません。社外の「kintone」でビジネスを行っているエンジニアも回答を行います。「kintone」に関するブログを公開し、技術的にはこうした方がいいと、SNS上で話されている方々がいらっしゃったので、その方々に声をかけました。
そういった、公の場で「kintone」の可能性を頻繁に発信されている方々を、わたしたちは「kintoneエバンジェリスト」と呼んでいます。「kintoneエバンジェリスト」は、「kintone」でビジネスを行いたいSIerさんや個人事業主の方です。「kintone」が自分たちのビジネスチャンスになるのでは、と考え、たくさんの時間やお金を「kintone」に投資してくださっています。
非常に心強い方々が「kintone」の周りにはいらっしゃるのですね!
そうなんです。そしてもうひとつの「developer network」の特徴は、「開発者ライセンス」です。エンジニアによる開発、技術発信をしやすくするために、「developer network」のメンバーは2ユーザー、1年間無償の「kintone開発者ライセンス」を申し込むことができます。
「コミュニティ」機能と「開発者ライセンス」を活用し、「developer network」のメンバーは、「kintone」の技術周りに関するスキルを磨いていくことができます。
なるほど、ありがとうございます。「kintone」の開発基盤としての可能性を広げるために、エンジニアを支援する場、なのですね。
そうですね。そのように認識いただけますと、幸いです。
企業内個人エンジニアのスキルアップの場として
エンジニアを支援する場として活用いただける「developer network」ですが、大企業の情報システム部門の方でしたら、どんな使い方がおすすめでしょうか。
情報システム部門の中で、勉強やスキルアップのために、「kintone」に興味をお持ちだったり、「kintone」の技術周りの部分を勉強したい、と思ってくださっている方には、ぜひ使っていただきたいです!ノウハウを得ていけば、社内の課題を「kintone」で解決できるようになるかもしれません。
業務部門の方々は、業務に関する様々な課題を抱えていますが、こんなアプリケーションが欲しい、システムにこんな機能がついていたら嬉しい、といった技術で解決できる要望をお持ちの場合もあります。ただ、その開発となると、業務部門の方々の業務の範疇を超えてしまいます。そこで、社内の情報システム部が手を上げて、「kintone」を使えば3時間でできるよ、と課題を解決できる状態ができたら、嬉しいですね。
社内の業務を効率化する開発方法が手に入りますし、スキルアップもできる。
「developer network」には、kintoneエバンジェリストもいらっしゃるので、なにか困ったらそこで聞けばいい、と感じていただけるサイトだと、システム部門の方にはご認識いただきたいです。
システム部門の方々は、自身のスキルアップの場として「developer network」を活用できるのですね。「developer network」で得られるノウハウを、一部ご紹介いただけますか?
「在庫管理をおこなうときのテクニック」というAPI事例のTipsをご用意しています。在庫管理や棚卸しのシステムは紙やExcelで運用されていることをよく耳にします。こちらでは、「kintone」を使った在庫管理に必要となるAPIをご紹介しています。
もちろん、「kintone」のレコード一覧画面にボタンを置いてみる、といった簡易的なものも用意しております。ボタンを置けますか?という質問は意外と多いです。
ありがとうございます。
開設から1ヶ月経ちましたが、サイトの盛り上がりや、ユーザーからの反応はいかがでしょうか?
ユーザー数はすでに300名となりました。毎日10名ずつ登録が増えてきています。開発者ライセンスは、現在65件の登録があり、こちらも毎日少しずつですが、増えています。コミュニティにも、毎日に1〜2ほど件質問があがっておりまして、kintoneエバンジェリストの方々や、「kintone」の開発をしているプログラマーが回答しています。
また、「developer network」には「Tips」という機能も備わっています。ブログのような形で、開発ノウハウを発信する場です。Tipsは年間50本掲載を目標としているのですが、4月末の段階で、22本のTipsが上がっています
すごいですね!
kintoneエバンジェリストの方々もTipsに寄稿いただいています。このペースで上げ続けたいですね。
業務担当の方に「うちの情シスってすごいんだぜ」と言わせたい
「developer network」の今後の展望について、お聞きしたいです・
はい、展望として考えていることをいくつか紹介させてください。
「developer network」や「kintone」のユーザー数はどんどん増やしていきたいですし、kintoneエバンジェリストさんを手厚くサポートしていきたいと考えています。
「developer network」の活性化に貢献してくださった方を、表彰できる「エバンジェリストアワード」のような仕組みが実現できないかと考えています。
また、エバンジェリストの方々の個別ページも、「developer network」の中に作っていきたいと考えています。全国各地でkintoneエバンジェリスト主催の勉強会が行われますので、そういったことも告知できたらと考えています。
展望もありますが、もちろん、すでに抱えている課題もあります。コミュニティの活性化を維持です。
いまはまんべんなくユーザー登録が続いているので、さほど問題にはなっていないのですが、そういったところをケアし、活性化を維持していくことが、私達に今課せられています。
ありがとうございます。現在いらっしゃるという16名のkintoneエバンジェリストの方々のご活躍にも期待が高まります。
最後にブログの読者に向けて、ひと言いただけますか?
自分はサイボウズの情シス出身者です。システム部門の活躍の場を広げたい、とずっと考えていました。社内のシステムは動いて当たり前と言われてしまい、そういうった当たり前の部分はあまり評価されません。そこで、システム部門の方々が「kintone」を使って業務の課題を解決できるようになれば、更なる活躍の場も見い出せていくのではないか、と考えています。
クラウドサービスが台頭していくことで、情報システムの方々も業務に入り込んで、提案をしていかなければならない時代に突入しつつあります。
そういった方々がスキルを磨いておけば、何かあった際に、情報システムって、システムのことだけじゃなくて、業務に関することもお願いできるのだな、と業務部門の方に感じていただけることを狙っています。
業務担当の方に「うちの情シスってすごいんだぜ」と言わせたいですね。
そして、困ったことがあったら、「ひとりで悩むな、「developer network」で聞こう。ここがあるじゃないか」、ということで「developer network」を活用していただきたけたら、最高ですね。
ぜひ社内のシステム担当者に「developer network」をご紹介いただけますと幸いです。
ありがとうございました!これからも「developer network」の発展を、楽しみにしています。
ありがとうございました。
developer networkのユーザー登録はこちらから行えます。ぜひチェックしてみてください
サイボウズ プロモーション担当 大滝 空