イベントレポート「新たなIT部門を創る」~IT部門は積極的に火中の栗を拾え~

2013年11月8日にサイボウズの自社イベント「cybozu.com カンファレンス 2013」を開催しました。

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▼cybozu.com カンファレンス 開催レポート

1,897名のお客様にお申し込みをいただき、基調講演登壇企業 15 社、分科会 19 (ランチセッション含)を数え、 会場は大きな熱気に包まれました 。今回は、その中から新たなIT部門を創る~IT部門は積極的に火中の栗を拾え~と題して開催した分科会の様子をレポートします。本セッションではモデレーターにIT Leaders 編集局長 田口 潤氏をお迎えし、ほけんの窓口グループ株式会社 管理本部 システム部長 牧野内 俊治 様、システム課長 木川 崇司 様、 ガルーン プロダクトマネージャー 伊佐の4名でディスカッションを行いました。システム部門が求められる役割や意識すべきこと、ベンダーとの付き合い方などのテーマが取り上げられました。

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テーマ「今システム部が求められている役割とは?」

田口様:一般的に、システム部の役割としては縁の下の力持ちと言われたりしますが、「求められている役割」とはどのようなものだと考えていますか?

IT Leaders 編集局長 田口 潤 様

IT Leaders 編集局長 田口 潤 様

木川様:システム部は、各部門で活用しているシステムを横断して見ることができる立場にあります。このため全社規模で最適なシステムを設計していくことが重要だと考えています。

ほけんの窓口グループ株式会社 管理本部 システム課長 木川 崇司 様

ほけんの窓口グループ株式会社 管理本部 システム課長 木川 崇司 様

伊佐:システム部の方も保険の募集人の資格を取得されているとのことで、システム面だけでなく保険販売という業務についての知識も、深める取り組みをされていますよね。

木川様:特に営業部門が利用する基幹システムを作る部隊では、保険の知識や制度がわからないと適切なシステム設計ができません。ベースの知識を深めるために、積極的に資格を取得しています。

牧野内様:システム部から他部門や経営陣に提案することもあります。例えば、弊社は業態としては金融業ですが、店舗を多く構えているという観点では流通業に近い部分もあります。そこで流通業という視点から見てみると「こういったデータがあるとより深い分析ができる」「経営戦略の策定に役立てられる」等意見を出したりもします。

田口様:なるほど。ちなみに伊佐さんは様々なお客様とお付き合いする立場かと思いますが、ほけんの窓口様に対してはどんな印象をお持ちですか。

伊佐:そうですね。牧野内様の現場に足を運び、業務改善に取り組まれる姿勢については大変感心しています。

サイボウズ株式会社 Garoon プロダクトマネージャー 伊佐 政隆

サイボウズ株式会社 Garoon プロダクトマネージャー 伊佐 政隆

牧野内様:部長という管理職の立場からすると、必ずしも褒められているわけでもない気がしますが(笑)情報システム部門が現場に行って、生の声を聞いてくることが必要だと思っています。「システム部は人間が嫌いでコンピューターばっかりやっている」というステレオタイプな見方をされがちですが、実は一番大切なのはコミュニケーション能力。部下のメンバーと一緒に、現場の声を聞きに足を運ぶことを大事にしています。

テーマ「提案力、企画力、目利き力を高めるために必要なことは?」

木川様:私はシステム企画課というチームに属しており、他部門の方の話を聞くことが重要なポジションです。牧野内と同様、積極的にコミュニケーションをとることが重要だと思っています。

牧野内様:提案力、企画力、目利き力というものは、勉強すれば身につく、あるいは知識があればできるという類のスキルではないと思っています。「相手の言っていることをきっちり把握する、聞いた内容を論理的に組み立て提案していく」そのプロセスを鍛えるためには、現場に出てスキルを磨くことが必要だと考えています。

田口様:確かに、言われたことをこなしていく姿勢だけでは難しいですよね。

テーマ「ベンダーとの付き合い方はどうすればいいか?」

田口様:最後にベンダーさんと付き合っていく中でポリシーとされていることはありますか?

ほけんの窓口グループ株式会社 管理本部 システム部長 牧野内 俊治 様

ほけんの窓口グループ株式会社 管理本部 システム部長 牧野内 俊治 様

牧野様内:ベンダーとの付き合いだけでなく、すべての物事に対して言えることなのですが、「自分たちがマネージしている」という意識を持って業務に取り組むことが大事です。以前コンサルティング業界にいた経験からも思うのですが、システム部は経営陣からは何をやっているのかよくわからない、業務部門からはメンテナンス業務しかしてくれない、さらにベンダーからは提案のまま言いなりにしかなれない...という感じで主体性が欠けているとあまり褒められないんです。実際のシステム部は技術力が必要で勉強もしなければいけない、論理力も必要です。にもかかわらず過小評価されがち。だからこそ決まった業務をこなすだけではいけないし、積極的に社内の課題を改善する、まさに業務の狭間にある火中の栗を拾っていくことが重要です。

田口様:システム部はアメリカや欧州だともっと認められていて、学生からも人気が高い職種ですよね。

牧野内様:自分たちが業務をコントロールしていくという意識で仕事に取り組んで行くことで、より良い仕事ができて社内的な地位も上がっていくのではないでしょうか。

田口様:主体性を持って取り組んで行く、まさにそうだと思います。本日はありがとうございました。


本セッションの講演動画を公開しておりますので、合わせてご覧ください。
またレポート記事ではお届けできなかった、Garoon活用法について活用事例ページで紹介しています。


■ほけんの窓口グループ株式会社

「ほけんの窓口」をはじめとする来店型保険ショップを、全国450を超える店舗で展開しています。保険の専門家によるアドバイスを何度でも無料で受けられ、約35社の商品の中からひとりひとりに最適なプランを提供しています。

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サイボウズ ガルーン プロモーション担当 高田