Notesから移行する7つのメリット―その6:DBが多くなり、欲しい情報が取り出せないことを考える
2016.10.26
IBM Notes/Domino(以下、Notes)における7つの課題について紐解いていきながら、その解決策となる「サイボウズ ガルーン(以下、ガルーン)」のメリットを連載形式でお伝えする第六回目。今回は、クライアントサーバ方式での運用だからこそ発生しやすい問い合わせや個別設定業務の運用負担についてみていきます。Webアプリケーションのガルーンであれば、これらの負担を大きく軽減することができるのです。
【Notesから移行する7つのメリット:バックナンバー】
その1:多様な利用シーン(外出先、自宅、モバイル、等)への対応を考える
その2:サーバーの老朽化、データ量増加に伴うレスポンス低下や障害発生を考える
その3:保守・サポート切れのため、問題発生時の対処ができないことを考える
その4:独自システムのため、他システムと容易に連携できないことを考える
その5:端末入替えに伴うNotesクライアント設定、個別端末環境に応じた問い合わせなど、対応負荷の増加を考える
その6:DBが多くなり、欲しい情報が取り出せないことを考える
その7:Notes技術者の退職でメンテナンスが困難になること、自社に合わせたカスタマイズで開発コストがかかることを考える
業務アプリケーションごとに作成されるNotesDB、横断的な活用には向かない
アプリケーション開発基盤であるNotesには、業務に役立つアプリケーション(NotesDB)を開発するための機能が備わっています。 このNotesDBはアプリケーションごとに存在しており、必要な業務の数だけ個別のNotesDBが作られることになります。NotesDB内に蓄積された情報から必要な情報にアクセスする場合はどうすればよいのでしょうか。
古いバージョンのNotesでは横断的な検索ができない
古いバージョンのNotesでは、作られたアプリケーションごとに検索を行い、必要な情報を探さなければなりません。自由にアプリケーションが作成できるNotesだけに、膨大な数のNotesDBが作成されていると、そこから情報を探すのは至難の業。情報管理が容易であるはずが、その数がたくさんあればあるほど情報にアクセスするための膨大な時間が必要になるのです。
最新のNotesに入れ替えることができれば情報も探し出しやすくなる一方・・・
確かに最新のNotesに入れ替えることができれば情報も探し出しやすくなりますが、Webアプリケーション全盛の時代に改めてクライアントサーバー型のアプリケーションを導入し、運用管理に多くの時間と手間をかけるのは得策とは言えません。古いバージョンのNotesでもサードパーティーが提供しているソリューションを使うことで検索性を高めることができますが、使いにくいツールを補完するために新たなソリューションを増やしてしまうと、コストはもちろん、セキュリティの観点やバージョンアップなど運用保守の視点からも無駄な作業とリスクが増えることに。使い勝手を高めるためには、数年先を見据えた形で新たな環境に移行するべきです。
添付ファイルの中身も検索!全文検索も容易なガルーンの魅力
パッケージ製品として豊富な導入実績を誇るガルーンでは、ガルーン内部に格納されている情報を横断的に検索する機能が標準で備わっており、必要な情報をすぐに探し出すことができます。スペースやファイル管理、メール、掲示板、メッセージなどグループウェア上の各アプリケーションのデータのみならず、WordやExcel、PDFなど添付されている様々なファイルの中身まで検索対象に加えることが可能です。検索する際には、ヘッダ上にある検索ボックスから検索するだけ。期間や言語、アプリケーションなど検索結果を絞り込むことにも対応しています。実際にガルーンを導入した佐世保重工業株式会社では、「以前のグループウェアでは、情報はどこかにあるはずだけど探せないという意見があったため、全文検索機能を評価しました。(澤村氏)」と述べているように、ガルーン内の情報をアプリケーションを横断して高速検索する全文検索機能を導入の決め手としている。
必要な情報にアクセスしやすくなることで、情報の利活用が大幅に進みます。社員共通のナレッジベースとして活用することも可能で、過去の資産を生かした情報基盤を構築することができます。ナレッジとして情報が蓄積できるNotesでも、アプリケーションごとに情報が閉じられてしまい、全社員共通で情報活用しやすいようには作られていません。その点、ガルーンであればあらゆる部署の情報を一元的に管理できるため、情報活用がより一段と促進されるはずです。なお、個人のメモ帳など利用者全体に共有化されない情報や、アクセス権限を持たない情報は検索対象に含まれないため、情報管理の視点からも安心です。
まとめ
ガルーンでは、アプリケーションごとにDBが構築されるわけではなく、それぞれのアプリケーションごとにレコード情報が追加されていく形になります。そのレコード情報に対して検索を行うことになり、アプリケーションを横断した形で情報を探すことができるのです。また、レコード情報を分けることで分散環境が容易に構築できるため、負荷分散のための分散環境の構築も可能です。せっかく保存した情報でも、活用されなければ意味がありませんし、今後も情報は増え続けていきます。様々な情報に対して横断的に全文検索できる仕組みが情報基盤であるグループウェアには必要なのです。